縁 -en-

書画でつながる“縁 -en-”──キャンセル待ち2年の教室がFANTSで広げた学びの輪

書画 / オンラインサロン

この事例のまとめ

課題
課題
  • 教室の人気が高まりキャンセル待ちが2年続く状態になり待機者が多かった
  • 教室の広さという物理的制約があり、生徒数の受け入れに限界
  • 遠方や足が不自由な方からの「学びたい」という声に対応できない
効果
効果
  • オンラインコミュニティを導入することで、距離や時間の制約を超えた学習の場を提供
  • 対面教室の補助機能としてオンライン学習が可能になり、生徒の満足度向上
  • クローズドな環境で生徒同士の交流や質問が活発化
  • オンライン生徒が順調に増加し、安定した収益基盤を構築

キャンセル待ちが続く人気教室を運営する中で、物理的な制約を超えてより多くの方に学びの場を届けたい──そんな想いから、オンラインコミュニティ「縁 -en-」を立ち上げました。FANTSの導入により、遠方の方や教室に通うのが難しい方にも参加していただけるようになり、教室とオンライン双方での“二重の学び”を実現しています。

伊藤 一樹
書道家 伊藤 一樹

17年間書道業界に携わり、岐阜県恵那市・名古屋市で教室を主宰。路上から活動を始め、現在は100名を超える生徒に指導。

オンラインコミュニティを始めるまでの活動

まずはオンラインコミュニティ「縁 -en- 」を始めるまでのご活動をお伺いしたいです。

私は書道業界に身を置いて今年で17年目になります。ですが、最初から書道業界にいたわけではありません。

書道のお仕事を始める前はどのようなご活動をしていらっしゃったのですか?

書道業界の前は建築業界にいました。会社で働いたあとに独立をし起業したのですが、なかなか上手くいかずに悩んでいました。

当時、精神的に病んでしまい家庭も崩壊してしまったタイミングで、とある方からアドバイスをいただいたことを今でも覚えています。

どのようなアドバイスをいただいたのですか?

「人生を畑に例えると、今は更地になったタイミング。だから新しい芽が出るのを待つタイミングなんだ」というアドバイスをいただきました。

今までは本当に自転車操業でやっていて、”立ち止まる”ということを知りませんでした。ですが、その方からアドバイスをいただいたことで、初めて「待つ」ということを学びました。

“心の言葉”を届けたくて──路上から始まった書画の第一歩

そこから、書道を始めるに至ったのはどのような経緯でしょうか?

アドバイスをしていただいた当日に、今までの方向性をゼロから見つめ直そうと思い、自宅にあったスケッチブックに筆ペンで心の中のモヤモヤとした感情を、吐き出すように書きました。

すると、いつの間にかモヤモヤしていた気持ちがすっきりしたのと同時に、言葉の偉大さを感じました。そこから書道にどんどんのめり込んでいきました。

伊藤様ご自身の原体験がもとになって、書道を始められたのですね。

そこからは、一回路上でもいいので自分なりの書道をやってみようと思い、近くの100円ショップで道具を一式揃えて、1年間ほど路上で活動をしていました。

路上で作品を作りながら、お気持ちとしてお代をいただくような形で活動をしていました。そこで、小学6年生くらいの子が100円で絵を買ってくれたり、作品を通じていろんな人たちに出会う楽しさや面白さを感じながら活動していました。

「ご縁が生んだ転機──地方移住と教室開設で広がる書画の輪」

最初はご自身の作品を販売するというところから始められて、その後書道を教えることも始めていったのですか?

路上での活動をしていると、ご縁があり岐阜県の恵那市に移住をし、そこでギャラリーを開かせていただけました。

ギャラリーをやっていると、お客様から「私も書道を学びたい」という声をいただくようになり、これがきっかけで書道教室を始めました。

オンラインコミュニティを始めようと思ったきっかけ

広がる評判、あふれる想い。キャンセル待ち2年の教室が抱えた嬉しい悲鳴

書道教室を始めた後に、オンラインコミュニティを導入されたと思いますが、そこまでの流れをぜひ教えてください。

最初は恵那市で教室をやっており、大変有り難いことに次第に人気が出てきたので、名古屋市内にも教室を開くことができました。

恵那市の教室は月額4,000円で名古屋市内の教室は5,500円でやらせていただいていますが、両方の教室合わせると100名以上の生徒数まで成長することができました。

それだけ人数が増えると教室がだんだんと手狭になってきたのではないでしょうか?

どうしても、教室の広さという物理的な制約はあります。さらに、一度入会した生徒の方は長く継続してくださっているため、キャンセル待ちが2年ほど続く状態になっていました。

「会えない人にも、学ぶ喜びを」――リアルにこだわった私が選んだ新しい道

では、物理的な制約をなくすために教室をオンライン化したのでしょうか?

私自身、リアルな教室の場でコミュニケーションをしたり、顔を合わせることを非常に大事にしていました。そのため、コロナ禍になってしまったタイミングでもリアルな教室という場を大切にしていました。

それでは、オンライン化をしたのはどういった理由や背景でしょうか?

キャンセル待ちが2年間も続いてしまっている状況で、毎回お断りをするのが苦しくなってきた、ということも、もちろん理由としてはあります。

それに、講演会を全国各地でやらせていただく機会が増えたことで、「遠方からでも参加したい」といった声や、「足が不自由なので教室までは行けないが、書道を学びたい」という声をいただくようになりました。

対面の教室だけでは、対応し切ることが難しい状況になってしまったのですね。

オンラインコミュニティを導入することで、遠方の方や対面の教室に参加できない方の受け皿を、作ることができることと同時に、対面の教室の補助的な機能をオンラインコミュニティが担うことができるようになるのではないか、と思いオンラインコミュニティの導入を本格的に検討し始めました。

対面の教室の補助的な機能とは、どのようなことでしょうか?

対面の教室では、一ヶ月に来られる回数や頻度に上限があります。ですが、オンラインコミュニティだと時間さえあれば、いつでもどこからでも学習をすることができるようになります。

また、恵那市の教室には実際は恵那市以外にも高山市などの同じ県内でも、比較的遠方から毎回来てくださっている方がいらっしゃいました。

そのため、オンラインコミュニティを導入することでそういった方が、より気軽に学習できるようにしていければと思っていました。

FANTSを選んだ理由と、実際に利用してみての感想

「一人じゃない」から始められた。FANTSがそばにいてくれた安心感

次に、オンラインコミュニティ導入に当たって様々なプラットフォームを比較検討されていたかと思いますが、その中からFANTSを選んでいただいた理由を、ぜひ教えてください。

私自身、オンラインコミュニティの専門家ではありませので、オンラインコミュニティの運営上で分からないことがあったり、トラブルがあった場合にすぐに対応をしていただきたいと思っていました。

FANTSでは、ディレクターの伴走支援を受けられるため、ここが最終的な決め手になりました。

実際の伴走やサポートの内容はいかがでしたか?

私が運営するオンラインコミュニティ「縁-en-」の場合だと、年齢層的にインターネットや専用のアプリというもの自体について、あまり慣れていない方が多いため、上手くアプリに登録をできるかどうか心配していました。

そこで、FANTSのディレクターの方に実際に教室までお越しいただいて、生徒さんにアプリへの登録方法を丁寧に説明をするなどの、サポートをしていただきました。

弊社だとオフラインのイベントの企画経験があるスタッフもいますので、そういったところは柔軟に対応させていただくことができます。

「一緒に描こう」が実現できる場所。FANTSのライブ配信が叶えたこと

機能的なところで、FANTSを選んでいただいた理由があればぜひ教えてください。

機能的なところだと、ライブ配信機能があるところが良かったです。

元々Instagramでライブ配信をしていて、好評だったので縁 -en- の中でもそういったことができればと思っていました。

実際にFANTSのライブ配信機能をご利用いただいてみていかがでしたか?

FANTS内でライブ配信をして、ライブ配信が終わったらそのままアーカイブ動画として残しておくことができたところが、非常に良かったです。

特に直近ではライブ配信で、私の配信を見ながら一緒に筆ペンで描いてみようといったことをしたりと、ライブ配信自体に力を入れていますが、とても満足しています。

オンラインコミュニティ運営で工夫していること

「せっかく入ってくれたからには」その想いで作った12ヶ月分の課題動画

次にオンラインコミュニティ「縁 -en- 」の運営で工夫していることをぜひ教えてください。

入会をしてもコンテンツが充実していなければせっかくオンラインコミュニティを開設しても、生徒さんに満足していただけないと思い、まずは12ヶ月分の課題動画をコンテンツとして準備するようにしています。

課題動画は、どのような方法で行なっているのですか?

課題動画では、月に一回生徒さんに作品を提出してもらい、私が添削をするといったことをしています。

課題の内容は12月であれば年賀状、春であればお雛様、夏であればひまわりのように、四季を感じられるものにしています。

教室とオンライン、どちらもあるからこそできる“二重の学び”

オンラインコミュニティ導入の目的として、対面の教室の補助的な機能を担うものとしてご検討されていたかと思いますが、こちらはいかがでしたでしょうか?

元々の想定としては、遠方に住んでいたりなど制約があり気軽に対面の教室に通うことが難しい方にも、オンラインで学習コンテンツを提供するということでした。

実際に始めてみて対面の教室の生徒さんは、普段の教室に追加でさらに学ことができるようになりました。

もし、実際の生徒様からの声があればお伺いしたいです。

情報をいち早く受け取ることができるようになった、という声をいただいています。

私がコンテンツを発信するとき、まずはオンラインコミュニティ「縁 -en- 」の中で投稿をして、外部にも出せるものはその後にInstagramに投稿をするようにしています。

先に情報を受け取ることができるので、お得感を作ることができています。

聞けなかったことが、聞けるようになった――安心が生んだ生徒の声

他にも生徒様からの声があれば、お伺いしたいです。

オンラインコミュニティ「縁 -en- 」の中であれば安心感があるので、対面の教室では聞けないような質問を気軽にすることができる、と言った声をいただいています。

オンラインコミュニティだと、普段聞けないことを聞けるのはなぜでしょうか?

これに関しては、元々想定をしていなかったのですが、クローズドな環境とFANTSのUI設計によって、生徒さんの心理的ハードルも下がり、今まで教室では聞きづらかったような質問や交流が自然と生まれるようになりました。これはオンラインならではの価値だと実感しています。

今後の展望

積み上げた1年を力に、次は100人の学び舎へ

最後になりますが、今後FANTSを使って実現したいことや展望はあれば教えてください。

もう少しで、オンラインコミュニティ「縁 -en- 」をスタートしてから一年になります。この一年間はまずは掘り下げてコンテンツを作っていこうと決めて、活動をしていました。

また、生徒さんも私もだんだんとFANTSのアプリや機能に慣れて、使いこなすことができるようになってきたと感じています。

そのため、これからは生徒数を増やしてオンラインコミュニティ「縁 -en- 」自体をどんどん成長させていきたいと思っています。

具体的にどれくらいの人数規模にしたいかは想定されていますでしょうか?

現在、合計で50名ほどの生徒数となっているので、まずは100名以上に成長させたいと思っています。

FANTSを導入したことで、時間や距離といった制約を超えて新たな受け皿を作ることができました。結果としてこれまでリーチできなかった層へアプローチでき、オンラインでの生徒数も順調に増加しました。

参加者が増えることで安定した収益基盤が築けるようになり、生徒さん一人ひとりへの提供価値もさらに高まっています。

書道を超えて。これからは“私自身の物語”もコンテンツに

素敵な展望ですね。他にも今後の目標や展望があれば教えてください。

私自身、今は書道に紐づいた形で学習コンテンツをお届けしていますが、私自身の経験や考え方などマインドに近い部分についても、どんどん発信をしていきたいと思っています。

元々路上で活動をしていて、そこから予約2年待ちの教室にまで成長できた経験を元に、もっと生徒さんに学んでいただけるところがあるのではないかと思っています。

伊藤様の展望が実現できるように弊社としても今後ともサポートさせていただけたらと思っております。本日は貴重なお時間をありがとうございました。

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オンラインと対面の両軸で学びを広げる書画コミュニティ。ライブ配信や課題動画など、多彩な学習コンテンツを提供し、全国の生徒が“心の言葉”を学べる場を目指しています。

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