2022年流行の「ファンコミュニティ!」| 企業実例から紹介するメリット

|ファンコミュニティとは

その名の通り、特定の人やモノのファンが集まるコミュニティのことを指します。
職場や学校のように受動的に集められるわけではなく、ファンの人々が”主体的”に集まるのが”ファンコミュニティ”

しかし現在の世の中においてファンコミュニティの多くがオンラインコミュニティと化しているんです!

形式としては、InstagramやXなどのSNSでオープンに交流するコミュニティもあれば、オンラインサロンのようにクローズドな空間で交流するコミュニティもあります。

企業が顧客に対して行う企業型ファンコミュニティ
アーティストやインフルエンサーがファンに対して行うファンコミュニティ

両方の面を事例を元にご紹介していきます。

 

|なぜ今ファンコミュニティが注目されているのか!?

 

さて初めに、事例をもとに紹介する前に「なぜ現在ファンコミュニティが注目されているのか」について言及します。

実はファンコミュニティ自体は過去にオタクブームに乗っ取り、一度注目されていました。
しかしコミュニティ運営のコストや難しさを理由に閉鎖されることが多くありました。

そして時は流れ2022年
コロナ禍の影響から離れていった顧客との関係性改善の一手として再注目を浴びています。

その他にも現在は
・新聞紙やテレビなどのマスメディアの衰退
・人々の帰属意識の増加(どこかに所属していないければ…)
・多くのインフルエンサーの登場によるファン層の増加
などの要因によってファンコミュニティは活気を帯びています。

流れゆく時代に乗って、多くの企業・インフルエンサーがファンコミュニティの開設を始めています。

その開設のメリットを事例にのっとり紹介してきます!

 

|企業型ファンコミュニティのメリット

では、企業型ファンコミュニティの導入にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
以降で紹介する事例に沿ってメリットを挙げていきます。

代表的なメリット

  1. 長期的・継続的な支援の獲得
  2. インナーブランディング(社内が自社ファンの存在を意識する)
  3. 社内エンゲージメント
  4. 口コミによる認知拡大(ファンがファンを呼ぶ)
  5. ユーザーの生の意見が手に入る
  6. LTV(生涯顧客価値)の向上による売上拡大
  7. ライト→コアファンへの進化
  8. ファン内での問題解決(教え合う形)→問い合わせコストの削減

 

♦【南知多ビーチランド】ビーサポ

「ビーサポ」は「南知多ビートランド サポートプログラム」の略称で親しまれる企業型ファンコミュニティの一つです!
1980年に愛知県知多半島で誕生して以来多くのファンに愛されてきました。2003年頃からは”ふれあい日本一”を掲げて、海のいきものとの距離が近いプログラムやイベントに力を入れてきました。

ところが、2020年には新型コロナウイルス流行の影響で、休業や来場者数の大幅な減少など大きな打撃を受けてしまいます。

そのような状況を打開するために、2020年10月よりオンラインサロンサービスを活用し、「ビーサポ」を開始。
現在はなんと500名を超える会員が在籍する大型ファンコミュニティへと成長しました。

そんな「ビーサポ」が成功した理由を上記のメリットともにご紹介していきます。

 

「長期的・継続的な支援の獲得|LTVの向上」

顧客から長期的・継続的な支援を得ることは容易なことではありません。南知多ビーチランドさんはもコロナ禍以前から、お客様に「行きたい!」「また来たい!」と思ってもらえるように様々な取り組みを行ってきました。しかしコロナという外部要因によって、お客様との距離を広がってしまいました。

その時に、南知多ビーチランドさんはクラウドファンディングという差別化が難しく、短期的な関係性ではなく、
先駆けることができ、長期的な関係性を得ることができるファンコミュニティ支援という形をとりました。

他と差別化して支援を得られるだけでなく、LTV(生涯顧客価値)の向上も見込めるのです。

支援をその場限りの関係性で終わらせることなく、長期的な支援とファンを獲得できたのは、いち早くファンコミュニティを形成したことからきているでしょう。

 

「インナーブランディング|社内エンゲージメント」

ファンコミュニティによる企業と顧客(ファン)の関係性が生み出すものは”売上”だけではありません。

社内に対して、規律と活気をもたらします。

規律については「インナーブランディング」と言い換えましょう。
顧客(ファン)と従業員の距離が近くなることで、従業員の意識には「顧客に見られている」という意識が生まれるでしょう。

また活気については「社内エンゲージメント」と言い換えます。
顧客(ファン)からの温かい声が直接従業員に届くことによって、社内は温かな雰囲気に繋がるでしょう。

実際にビーサポの中では、メインの動物の他にスタッフの人柄や日常が人気コンテンツとなっています。

 

「コアファンによる口コミ発信」

ビーサポは開設当時一気に200名の方が会員登録をしてくださりました。
しかし、そこから伸び悩んだりと…しかし現在では会員数500名の大型サロンとなっている。

大きな1つの要因が「コアファンによる口コミ発信」

既にビーサポに入会をしたファンが、コミュニケーションの輪を、支援の輪を広げようとしているのです。
実際に「#ビーサポ」を付けてSNS投稿をする方達によって認知が広がっています。

ファン(顧客)と共に作っていけるのがファンコミュニティの一つの魅力ではないでしょうか?

 

その他にも、場所を選ばない支援であったり、生の声を聞いて事業を改善できたりと
これからの時代、1企業に1つファンコミュニティが形成されていく時代ではないかと思わされます。

ここからは同じくファンコミュニティを抱える企業をご紹介してきます。

 

「ユーザーの生の意見が手に入る」

通常は数値やアンケートによるデータ分析から得られたことをもとにサービス改善等を行います。

ファンコミュニティは必然的に企業とファンとの距離が近くなる。そのためユーザーの声が直接的に、透明度が高く手に入るのだ。

ビーサポにおいてもスタッフとファンが同じコンテンツ内に所属し、親密度も高まる。
親密度の高く、サービスについてよく知っているコアファンからの意見はサービス改善に大きく関係してきます。

生きたデータ・意見・情報を手に入れられるかどうかは事業の成功に大きく関わってきます。

 

「ファン内でのQA解決|問い合わせコストの削減」

もちろんファンコミュニティについての問い合わせというものは新たに生まれるでしょう。

しかしそれよりもサービス、プロジェクトについて詳しく知っているファンが新規ファン層に向けて”先生”的な役割をこなしてくれることがある。

これはサービス上、大きな利点となります!
ジェネラルな問い合わせのうちの多くは新規ファン層によるものが多いです。しかしそれらはファンの間で解決できるものであることがあります。

通常では企業側がヘルプページや個別対応を行いますが、ファンコミュニティがあればファン同士で解決できてしまいます。
問い合わせコストが削減されるだけではなく、ファン間の関係性を強め、コアファンへの進化も望めます!

 

出典元:https://www.beachlandproject-salon.fants.jp/

南知多ビーチランド公式HP:https://beachland.jp/

 

♦【レバンガ北海道】One Hoop

『ガンバレ』を届け合う交流の場

2020-21シーズンで設立から10年目の節目を迎えたレバンガ北海道は、これまでにクラブを支え応援してくださったファンの皆様に!
「これまでよりもクラブのことを知ってもらいたい」「チームとファンが新たな形で繋がる」という思いをオンラインサロンという形に変えました。

ファンクラブとはまた違った形のファンコミュニティ

新たなファンコミュニティの場では、”レバンガの情報全部盛り”でチームとファン、ファン同士で交流が広がっています!

 

出典元:https://www.levanga-salon.fants.jp/

レバンガ北海道公式HP:https://www.levanga.com/

 

♦【松本深圧院】みんなの股関節サロン

股関節について学べて、同じ悩みで繋がれる場所を作りたい。

松本深圧院は、股関節専門の施術院として2006年に開院し、これまで5000人以上の股関節患者さんたちを施術してきました。

その中で
「様々な理由で通院が難しい方にも、股関節を長持ちさせる知識や方法を広めたい」
「同じ悩みを持つ人同士で繋がれて、将来に対して前向きになれる場所を作りたい」
という思いを持ち、オンラインサロンを用いてファンコミュニティを開設しました。

サロン会員限定特典として用意されているのは「オフ会への優先参加」や「マッサージ器具等の割引購入権」など!
ファンコミュニティの利点をうまく利用し、ファンの方々に将来への安心と希望を届けています。

 

出典元:https://www.shin-atsu-salon.fants.jp/

松本深圧院公式HP:http://www.shin-atsu-nagoya.com

 

♦【寿商店】寿商店ファミリーサロン

〜魚食文化を守りたい〜

かつては年間一人当たりの魚介類消費量が世界一だった日本
日本において「魚離れ」が進み、日本の「魚食文化」は危機に直面しています。

その中で昭和55年創業の魚屋「寿商店」は

「魚好きを全国に増やしたい」という思いを胸に公式アプリを用いたファンコミュニティを開設しました。

動画投稿サイトYoutubeとも連携させコンテンツをファンに届けたり、
会員だからこそ購入できる”非売品コーナー”の設置をしたりしています。

ファンの食生活に豊かさをもたらす事に成功しています!

 

出典元:https://www.kotobuki-salon.fants.jp/

寿商店公式HP:http://www.s-kotobuki.co.jp/

 

 

 

|ファンコミュニティ運営に欠かせない3つ

ここまでファンコミュニティのメリットについてお話してきましたが、そのメリットを得るために欠かせないことが3つあります。

「マーケティング的な視点」「適切な距離感」「目的にあった運営媒体」

 

「マーケティング的な視点」
ここではマーケティングの経験・知識・技術が必要と謳っているわけではありません。もっと簡単なことです。
それは顧客(ファン)の視点から考えて、ファンコミュニティを形成するということです。

ファンコミュニティは1度きりの機会ではなく、継続的に参加し続けてもらう必要があります。そのためには顧客(ファン)のニーズに合わせたもの、共感が得られるコンテンツを作り続けなければなりません。
「ファンコミュニティに属することで我々は何を得られるのか、どのようなメリットがあるか」を提示し続けるため、定期的なイベントや会員限定のお得なイベントを開催しましょう!

しかし、大規模なファンコミュニティ(企業型)を形成するにはマーケティング的視点だけでは足りません。

  • ペルソナ・ターゲット設計
  • カスタマージャーニー設計
  • 目的・ゴール設定
  • アサイン決定(役割決め)
  • コミュニティタイムラインの策定
  • 予算の策定
  • オーナー(学校の校長的立場)の選定
  • 定期的なイベント考案
  • 会員特別キャンペーンの考案
  • 広報の設計
  • etc…

などなど!と考慮することは多くあります。専門的な知識や経験、キャパシティがない場合はサポート体制が整ったファンコミュニティ開設サービスを利用すると良いでしょう。
今後の長く顧客と関わるためのコミュニティを作ることは大きなメリットとなります。今後1企業に1コミュニティが来る時代はそう遠くないでしょう。

 

「適切な距離感」

ファンコミュニティにおいて、この「適切な距離感」が最も重要と言っても過言ではありません!

例えば…
「確かに自分と同じ趣味や好みを持った人と集まることができ、話すこともできた。これがファンコミュニティ。しかし主催者側からのアプローチが全くないので飽きてきた…」

これは「放置型ファンコミュニティ」の例です。”ファン”の”コミュニティ”ということでファンが勝手位に動いて交流・コミュニケーションをとってくれるだろうという認識から生まれます。確かにファンのコミュニティを広げるという点ではメリットを活かせているかもしれませんが、これではせっかく集まったファンの意見やアイデアを活かすこともできず、飽きたファンが離れていきます。これを防ぐにはやはり、ファンのニーズに合わせたイベントの設計が重要となってくるでしょう。

では、ファンに対して何もかもが揃ったコミュニティを用意すれば良いのでしょうか?
「コミュニティ内のルールもきちんと定められていて、主催者側イベントも充実している。他の人と交流できる場も決められて設けられている。何もしなくてもいいや…」

これは「密着型コミュニティ」の例です。コミュニティ内のルール、コンテンツ、コミュニケーションの場を全て主催者側が管理しているコミュニティです。このようなコミュニテイではファンも堅苦しく感じ、いずれ自分からは何もしなくなる受動型のファンになっていくでしょう。主催者側が本来求めているファンは主催者に情報やアイデアを積極的にもたらしてくれるファンです。
またこのようなコミュニティ運営には莫大なキャパシティが必要となり、運営側に多いな負担がかかります。

つまり、適切なファンコミュニティとは一定のルールとイベントが主催者側かた提供されつつも、ファン自身が積極的にコミュニテイを作っていけるような「余白」を残してあるコミュニティです。企業と顧客(ファン)が共に作り上げるファンコミュニティこそ、何年も続くコミュニティをなるのです。

 

「目的にあった運営媒体」

最後の要素は、「目的にあった運営媒体」です。つまりファンコミュニティをどの場に作るかということです。

Instagramのメンバーシップや有名なファンクラブサイト!というように安直に決めてはいけません。

そのサービスをどんな目的で、どのようなファンに、どれくらい特別感を出すのかなど、様々な要素を洗い出す必要があります。
そしてその要素から優先順位を決め、それを達成できるような運営媒体を選ぶ必要性があります。

運営のサポート体制であったり、自らが作成できる範囲など各ファンコミュニティサービスによって違いがあるため、一度相談の機会を儲けると良いでしょう。

|まとめ

ファンコミュニティは企業と顧客をつなげる当たり前の手段・媒体となりつつあります。
企業は優良な顧客から生の声を聞くことができ、新たな商品・サービス開発につなげることができるでしょう。
逆に顧客は自らのニーズを企業側に届けることができ、より身近に感じることができるでしょう。

ファンコミュニティは両者ともにメリットが存在する媒体となります。しかしだからこそ、互いの関わり方が重要であり、互いを思い合う必要があります。

今後の社会、1企業が1コミュニティを持つ時代はそう遠くないと私は感じております。

 

 

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